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2024.12.11

【ヒートショック】

皆さん、こんにちは!三上内科です

 

先日、女優の中山美穂さんの突然の訃報が報じられ、多くの方が深い悲しみに包まれました。報道によれば、入浴中の不慮の事故が原因とされ、改めて「ヒートショック」の危険性が注目されています。寒い季節に多発するこの現象について、詳しく解説するとともに予防法をお伝えします。

 

🔷ヒートショックとは?

ヒートショックは、急激な温度変化が体に及ぼす負担によって血圧が急激に変化し、健康を脅かす現象です。具体的には、寒い脱衣所や廊下から暖かい浴室に移動したり、熱い湯船に浸かった後に冷たい空気に触れるといった場面で起こります。この急激な血圧の変動が、心筋梗塞などの心疾患、脳卒中、さらには失神といった深刻な事態につながることがあります。

特に、高齢者の方や高血圧、糖尿病、脂質異常症、心疾患などの持病を持つ方はリスクが高いと言われています。しかし、若い世代でも体調や環境によってはヒートショックが起こる可能性があります。

厚生労働省のデータによると、冬場における家庭内での浴槽関連事故が増えることが確認されており、その多くがヒートショックに起因するとされています。

 

🔷ヒートショックの危険を防ぐための具体策

寒さが厳しくなっている今の時期には、ヒートショックのリスクを下げるために以下の対策を実践して頂くことが望ましいです。

 

  1. 浴室と脱衣所の温度差を少なくする
    事前に脱衣所や浴室を暖房で暖めておくことで、温度差を減らせます。浴室用の暖房機やヒーターを活用するのがおすすめです。
  2. 湯温は40℃以下に設定
    熱すぎる湯温は体への負担が大きくなりがちです。リラックス効果が得られる40℃以下の温度で、短時間の入浴を心掛けましょう。
  3. 入浴前後の水分補給
    入浴中は汗をかいて体内の水分が失われやすいため、血液が濃縮されて脱水状態になりやすくなり血圧の急激な変動を招くことがあります。入浴前後にコップ1杯の水を飲むと、リスクを軽減できます。
  4. 急な動作を避ける
    湯船に浸かる際や上がる際にはゆっくりと動き、体が急激な変化に順応できるようにしましょう。立ち上がる際には一度浴槽の縁に座るなど、段階的に動くことがポイントです。
  5. 家族と声を掛け合う

ご家族様がいる場合は「入浴中に異変があれば知らせる」といったルールを作ることで安心感が増します。

  1. 体調が優れないときはシャワーで代用
    疲労感が強い日や体調が悪いときには、無理をせずシャワーで体を温めるだけにとどめるのも賢明です。

 

🔷冬場の入浴事故を防ぐ意識の大切さ

寒い季節は、気温の低下だけでなく、体への負担も大きくなる時期です。普段から入浴環境を整え、ヒートショックの危険を最小限に抑えることが重要です。また、特に高齢者がいる家庭では、家族全員で注意を払い、声を掛け合うことが事故の防止につながります。

 

🔷最後に

ヒートショックは身近な現象ですが、少しの工夫で予防できるものです。脱衣所や浴室を暖める、湯温を適切に保つ、家族で安全対策を共有するなど、簡単に始められることばかりです。中山美穂さんの悲しいニュースを教訓に、多くの方が自身や家族の健康を守る意識を持つきっかけとなれば幸いです。寒い冬だからこそ、安心で快適な生活を送るために、ぜひこれらの対策を取り入れてください。

皆さんの健康を全力でサポートいたしますので、気になる症状があればいつでも三上内科までご相談ください!