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2024.10.13

【秋の花粉症】

皆さん、こんにちは!三上内科です

 

秋が深まり、過ごしやすい気候になりましたが、皆さんは秋の花粉症にお悩みではありませんか?「花粉症」といえば春のスギ花粉を思い浮かべる方が多いですが、実は秋にも特有の花粉が飛散します。秋の花粉症の原因となる植物には「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」などがあり、夏の終わりから秋にかけてその花粉が多く飛びます。今回は、秋の花粉症の原因や症状、予防法に加え、検査や治療についても詳しくお伝えします。

 

🔷秋花粉症の原因

秋の花粉症の主な原因は雑草の花粉です。代表的なものが「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」です。特にブタクサは、日本国内で非常に多く繁殖しており、秋花粉症の大きな原因となっています。

これらの植物は河川敷や空き地、道路脇などに自生しており、日常生活の中で知らず知らずのうちに花粉を吸い込んでしまうことが多いのです。

 

🔷秋花粉症の症状

秋花粉症の症状は、春の花粉症と非常に似ています。以下の症状がよく見られます。

 

・くしゃみ

・鼻水、鼻づまり

・目のかゆみ、充血

・喉の痛み、咳

・時には倦怠感や頭痛

 

これらの症状はアレルギー反応によるものです。体内に入った花粉に対し、免疫システムが過剰に反応し、炎症を引き起こすことでこれらの症状が発生します。特に鼻づまりや喉の違和感が夜間に強くなり、睡眠の質が低下する方も多いです。

 

🔷秋花粉症の検査方法

花粉症が疑われる場合、まず行うべきはアレルギー検査です。これにより、どの花粉にアレルギー反応を示しているのかが特定できます。検査には以下のような方法があります。

 

1. 血液検査

血液検査では、IgE抗体の数値を測定します。アレルギー反応が起こると体内でIgE抗体が生成され、この数値が高いとアレルギーの原因物質が特定できます。血液検査は比較的簡単に行えるため、幅広く使用されています。ブタクサやヨモギ、カナムグラに対するアレルギーが疑われる場合は、この検査で確認することが可能です。

(ドロップスクリーンと呼ばれる新しい簡便な検査方法もありますが、当院では実施しておりません・・・)。

 

2. 皮膚テスト

皮膚に少量のアレルゲンを直接注入し、アレルギー反応が出るかを確認する方法です。皮膚が腫れたり赤くなったりするかどうかで、アレルギーの有無を判断します。即時に結果がわかるため、原因物質を特定するのに役立ちます。

 

🔷秋花粉症の治療法

秋花粉症の治療には、症状を軽減するためのさまざまな方法があります。症状の程度や生活スタイルに応じて、医師と相談しながら適切な治療法を選びましょう。

 

1. 抗ヒスタミン薬の使用

花粉症の治療で最も一般的なのが、抗ヒスタミン薬です。これらの薬は、くしゃみや鼻水、目のかゆみを抑えるのに効果的です。最近の抗ヒスタミン薬は、眠気が少ないタイプも多く、日中でも服用しやすくなっています。薬局で購入できる市販薬もありますが、症状がひどい場合は医師の処方による治療が望ましいです。

 

2. 点鼻薬・点眼薬

鼻づまりや目のかゆみがひどい場合は、局所的な治療として点鼻薬や点眼薬が有効です。ステロイドが含まれた点鼻薬は、炎症を抑える効果があり、鼻づまりの改善に役立ちます。目のかゆみに対しては抗ヒスタミン成分を含む点眼薬が効果的です。これらは必要に応じて使い分けることが重要です。

 

生物学的製剤

最近、重症の花粉症に対して注目されているのが「生物学的製剤」です。これは、免疫システムの過剰な反応を抑える薬で、従来の治療法では効果が十分でない場合や、副作用のリスクが高い場合に有効です。

生物学的製剤は、特定の分子を標的としてアレルギー反応の発生を抑制し、根本的な改善を目指します。効果が高い一方で、コストや治療の継続性が課題となることもありますが、重症の患者にとっては大きな希望となる治療法です。

 

免疫療法(減感作療法)

重度の花粉症で、毎年強い症状に悩まされている方には、免疫療法も選択肢の一つです。これは、アレルギーの原因物質を少しずつ体内に取り込むことで、免疫システムを慣らし、症状を徐々に緩和する治療法です。数年かけて行う治療法ですが、根本的な体質改善が期待できます。ブタクサやヨモギの花粉にも効果があり、長期的に花粉症を抑えたい方に向いています。

 

🔷秋花粉症を防ぐための日常生活の工夫

治療に加えて、日常生活での工夫も重要です。次のポイントを意識することで、花粉症の症状を大幅に軽減できる可能性があります。

 

1. 外出時の花粉対策

秋花粉は風に乗って広範囲に飛散するため、外出時にはマスクを着用し、できるだけ花粉を吸い込まないようにしましょう。特に、ブタクサやヨモギが多く生えている河川敷や空き地など、花粉の発生源に近づかないことも効果的です。また、帽子やサングラスで目や髪への花粉の付着も防ぎましょう。

 

2. 室内環境を整える

外から持ち込まれる花粉をできるだけ減らすため、帰宅時には服や髪についた花粉をしっかり払い落としましょう。外出後はすぐにシャワーを浴びることも有効です。さらに、空気清浄機を使用することで室内の花粉濃度を下げ、快適な環境を保てます。

 

3. 食生活の見直し

免疫力を高める食事も、花粉症の予防に役立ちます。ビタミンCやビタミンD、オメガ3脂肪酸が豊富な食品(野菜、果物、魚類)を積極的に摂取し、バランスの良い食生活を心がけましょう。

 

🔷早めの受診がカギ

秋花粉症の症状が強い場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。自分で対策を講じても改善しない場合や、市販薬で十分な効果が得られない場合は、医師の診断を受けることが必要です。当院では、アレルギー検査から治療、予防まで幅広くサポートいたします。特に、抗ヒスタミン薬や点鼻薬など、患者さんに合わせた最適な治療法を提案いたします。

長期的に花粉症と付き合っていく必要がある方は、お気軽にご相談ください。

 

🔷最後に

秋の季節は、過ごしやすい一方で、花粉症に悩む方にとってはつらい時期です。しかし、正しい対策と早めの治療で、症状をしっかりと管理することができます。今回ご紹介した予防策や治療法を取り入れて、快適な秋を過ごしましょう!

皆さんの健康を全力でサポートいたしますので、気になる症状があればいつでも三上内科までご相談ください!